2021年9月21日火曜日

リサイクル?

 「リサイクル率を上げましょう」「この商品はリサイクル原料を使っています」

一見、正論で環境保護に熱心なように思えますが、本当にそうでしょうか。


かつて、ペットボトルが現れた時に環境保護団体が資源の無駄遣いだと反対していましたが、人は利便性を優先してペットボトルが当たり前の社会になってしまいました。

そのペットボトルをリサイクルすると言っても、それを回収し、再処理する作業は環境にやさしいのかと言えば、そんなことはないでしょう。

ペットボトルが普及する前はリターナブル瓶。その昔は通い徳利のようなものを使っていました。大量消費の時代に通い徳利じゃ商売にならないし、リターナブル瓶は重いから配達コストもかかるし、回収して洗浄消毒して使うのも手間。それでよいのでしょうか。


ファストファッションも、毎シーズン新しい洋服に買い替えさせることで利益を上げています。リサイクルしますと言っても、そもそも毎シーズン買い替えなくてよい洋服を作れば随分環境負荷が減りますね。


無駄遣いすることを経済を回すと言って、環境負荷をかけることを効率化や利便性と言ってごまかしてはいないでしょうか。

2021年9月3日金曜日

【有機農業で変わる食と暮らし ヨーロッパの現場から】香坂玲・石井圭一 共著 岩波ブックレットNo.1044 2021年4月6日第1刷発行

 著者が農水省の研究委託事業として2018年からドイツ、オーストリア、フランスにおける有機農業の動向を分析したものを日本における有機農業のあり方として問題提起したもの。

フランスは言わずと知れた農業大国だし、ドイツも農業は盛ん。オーストリアの農業はイメージがなかったけれど、有機農業が一般に認知され広がっているとか。

確かに有機農業は農薬を使わないという点で農薬を作ることによる環境負荷、使用することによる環境汚染に対して有効だし、栽培する人、摂取する人の体にも良さそうなイメージがある。

しかし、なぜ農薬や化学肥料を使うのかという事をちゃんと理解して。それを上回るメリットを示さない限りうまくはいかないだろうなと思う。日本の有機農業の比率が高まらないことを見ればわかる話で、それを無視した報告ならば実効性は無いに等しい。

また、将来、食料案が予想されたんぱく質を得るのに昆虫食が…とか、穀類の生産が足りなくなると言われる中で、有機栽培を進めるとすると収穫量が劇的に上がらなければ世界は飢餓に苦しむことになるだろうし。

農薬の使用や化学肥料や人工飼料を使った畜産などで排出される地球温暖化ガスと土壌汚染に対して貧困と飢えの問題で、どうバランスをとるのかって問題で、単純に有機農業を広めようってのはあまりにイノセントな話。実のある研究とは思えないな。

しかし、化学大国で巨人バイエルの本拠地ドイツで化学肥料を使わないことで補助金が出るというのは、政府の政策に理念があるなと感じた。日本ではまずできないだろうな。